2015年02月26日

Excelのビジネス利用における課題と対策(3)

ビジネスで利用する場合のExcelの致命的欠陥

1. Excel利用の危機
 業務遂行に不可欠で最も身近なソフトウェアがExcelです。しかし管理せずに放置した結果,マクロやプログラムが組込まれたExcelシートが量産され,ブラックボックス化,仕事の属人化を招いています。「計算が違っていても原因が分からない」「システムとして維持できない」,このような誤ったExcel利用のために,企業の隠れたリスクとなってトップの不安をかき立て始めています。
 現場主導の部分最適化として作成・利用されてきたExcelですが,各部門がそのExcelを維持していくことが難しくなっています。また,内部統制や情報漏洩に係わるセキュリティからも,継続利用が危ぶまれています。

2. Excelリスクの4現象
 Excelリスクとは,業務部門の担当者がExcelで独自におこなっている情報処理をいいます。これが4つの問題に直面しています。
@ Excelブラックボックス化,
A Excel部分最適化,
B Excel引継ぎ不能化,
C Excel管理不在です。

(1)Excelブラックボックス化
 現場で各人が勝手に作成した,マクロを含んだExcelシートが,異動や退職などによって,作成者不明になっていることです。作成者がいても,積み重ねた変更と不備なドキュメントで,誰が,どこを,どのように変更したのか,分からなくなっています。

(2) Excel部分最適化
 各部署がその場その場で自分たちにとって最適と思う,業務の仕組みをExcelで作り上げ,それが全社の標準化からは弊害となっています。

(3) Excel引継ぎ不能化
 各部署に「Excelの達人」と言える人が1人はいて,その人がマクロをゴリゴリ書いて,部門のExcel利用を進めてきました。このようなExcelの達人の多くは,40代前後にExcelに出会って,その威力に感動してのめり込んだ人達です。彼らも現在60歳近くになって,後継者が必要な時期に入りました。しかし引き継いでくれる後継者が見つかりません。20〜30代の社員は総じてExcelに特段の思い入れがないからです。Excelの達人などダサいと思っています。Excelは当たり前の“文具品”だからです。

(4) Excelシートは管理不在
 大抵の場合「Excelのバージョン」はシステム部門が厳しく管理していますが,「Excelシート」は全く管理していません。総務部門がせいぜい「Excelシートを印刷したもの」について,「社内文書規程」などで管理するケースが大半です。Excelシートのフォーマットや仕様書を,きちんと管理している企業はほとんどありません。

 そして最大の問題は,フォーマットもバラバラで,システム部門も管理していないExcelシートが,「ERPなどの基幹システムと連携して使うツール」だということです。システム部門が管理するERPに,システム部門がまったく管理していないExcelシートを連携させて使う,アンバランスな体制の企業が多いのです。このアンバランスがシステム運用の最大の「落とし穴」です。
タグ:Excel
posted by 北村 at 15:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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